七つの海を渡って

落ち込むことがあっても、前向きにエネルギッシュに生きていきたいものです。そして、それを世の中の多くの人たちに伝播していければ…そんな思いを込めて。

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映画『フード・インク』を観て

2010年にアカデミー賞のドキュメンタリー部門にノミネートされたというこの映画、同年に同じくノミネートされた『ザ・コーヴ』がオスカーを受賞し、これが日本のイルカ漁の隠された部分を撮影していたために日本のメディアがこぞって話題にした。それゆえ、この映画は少し陰になっていたかもしれない。

実際に観てみて、導入部分から引き込まれた。台本が素晴らしい。作品として、とてもよく出来ている。
話の構成がしっかりしているし、相当な映像を撮影し、エネルギーを費やしたのだろう。
自国アメリカのことをきちんと見据えた秀作だった。

私たちの食卓にのぼる食品たちは、一体どういう経路をたどって来るのだろう……。そんな素朴な疑問が、ロバート・ケナー監督がこのドキュメンタリー映画を作るきっかけだったという。
そして、実際に撮影を始めてみて、監督本人もそれまで知らなかった事実を次々と知ることになる。
そこには、不衛生、不健康な状態でまるでモノのように扱われる家畜たち、不衛生な環境に閉じ込められているから抗生物質の混じった餌を与えられる。それを取材しようとしたら、農家は契約している大手食品メーカーの許可がないと中は見せられないという。

ハンバーガーとポテトはジャンクフードの代表だが、アメリカではハンバーガーは99セントで買えても、ブロッコリー1房が1ドル以上する。家族を養うのに、素材があまりにも高すぎる。それゆえ安いジャンクフードに頼ってしまうと言う家族。4人家族のこの一家の父親は糖尿病、下の子供は糖尿病予備軍。今やアメリカでは7人に1人が糖尿病なのだそうだ。(比率はもっと高かったかも)

すさまじかったのは、GMO(遺伝子組み換え)が特許をとることによりモノポリー化し、GMOに反対する農家を次々と攻撃していくところだ。GMOはとうもろこしや大豆で行われているが、今や、アメリカのとうもろこしや大豆の9割以上がGMOとなっているそうだ。こうなると、GMOじゃない土地で耕作していても、GMOの種が風にのって自分の耕地をこないようにするのは非常に難しい。

例えば、有機農業をしている農地の隣の農家がGMO作物を育てていたら、有機農業の土地にGMOがくっつきやすくなる。しかし、くっついてしまったら、もうその農作物は「有機」認定から外されてしまうのだ。有機の土を作るのには何年もかかる。農家が何年もかけてやっと作った土を、いとも簡単にGMOに犯されてしまうのだ。

モンサントという企業がこの作物モノポリーの超本人だが、この映画を観ていて、どうしても、日本の電力会社が「原発は絶対安心だ」といって、やりたい放題していた姿とオーバーラップする。これも、東電をはじめとする日本の電力会社がモノポリーだからできたことだ。

もうとにかく、モンサントはアメリカの農水省のような部門にも力を持ち、法律だって自分達の都合の良いように変えもする。訴訟社会のアメリカでお金の力に物言ってやりたい放題だ。こうなると、個人の農家がどれだけ大企業相手に闘っても、所詮結果は見えている。

でも、それでも、この映画では、明るい希望は捨てないで、と訴える。
消費者が賢くなること、これが唯一かつ強力な解決策だと。
消費者が自分達の買いたいものを主張する。訴える。あきらめないで声をあげる。企業は消費者をみて商品を作るから、その声が大きくなればなる程聞き入れられるようになる。

命を尊重した食品づくりをしているメーカー(生産者)のものを選ぶ。
地産地消できるものを買う。
できるだけ自分でも農作物を作る。
安全なものを食べたいと消費者が声を上げる。
できるだけ食事は家庭で作って、家族で一緒に食べる。

など、いくつか、私たちにできることが映画の最後に出てきます。

とにかく見所満載で、私たちが知っておくべきことばかりな情報が詰まっている『フード・インク』。
人間はここまで傲慢になってしまったのかと思わされるシーンがたくさんあります。
思わず目を背けたくなるシーンもあります。
でも、これは私たち全体の責任です。

ぜひ、ひとりでも多くの人に観てもらいたい映画です。


<フード・インクのサイト>
http://www.cinemacafe.net/official/foodinc/

<英語のサイト> 個人的に、予告編はこっちの方が好きです。
http://www.takepart.com/foodinc/film
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